仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

‘大観・春草・玉堂・龍子 ー日本画のパイオニアー‘展   山種美術館  (恵比寿)

 

 

 

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今日から開催の展覧会です。


横山大観菱田春草川合玉堂川端龍子

の4人を取り上げた作品展です。

 

4人の作品を等分に展示していたような感じです。

複数の画家を比較するような観方になり

特徴がわかりやすかったです。

 

 

菱田春草は若くして亡くなったので

自分の個性を確立する段階まで

行かなかったように感じました。

 

 

川合玉堂は、日本的な抒情性の高い風景画です。

小さく人物も入っていて、日本の伝統的絵画らしい。

癒し系でほのぼのと美しい絵です。

東山魁夷速水御舟をちょっと連想しました。

 

 

川端龍子は画壇の主流からはみ出した存在だったそうです。

既成の概念を打ち砕くような個性ある作品です。

 

しかし、古典的・伝統的というのは

一定の期間、不特定多数の支持を得た

最大公約数的な嗜好を表すわけで、

そこから外れようとすると、万人受けする作品には

成り難いものだと感じました。

 

 

横山大観は近代日本画家の大物なのですが。

掲示していた「画家の言葉」を読んだら

「説教くさ~」と思ってしまいました。

前の展覧会の速水御舟の「言葉」は素晴らしい!とうっとりしたのに

何故か?

 

御舟は常に自分と向き合い、自己研鑽を死ぬまで怠らなかった人物で、

そして大観の「言葉」は他人に対しての要求だから、説教だと感じたようです。

 

大観の代表作と言えば

お日様をバックにした富士山なんですけど

説明パネルの「本居宣長の有名な和歌(しきしまの~)を

モチーフにして描いた」という文を読んだら

「右翼・・」としか思えなくなってしまいました・・。