仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

六月の歌    ‘万葉集より’

見れど飽かぬ 吉野の川の 常滑の 絶ゆることなく またかへり見む   柿本人麻呂

ぬばだまの 黒髪山の 山菅に 小雨降りしき しくしく思ほゆ     

我がやどの 夕蔭草の 白露の 消ぬがにもとな 思ほゆるかも     笠女郎

玉敷ける 清き渚を 潮満てば 飽かず我れ行く 帰るさに見む       阿倍継麻呂

あしひきの 山のしづくに 妹待つと 我れ立ち濡れぬ 山のしづくに    大津皇子

我を待つと 君が濡れけむ あしひきの 山のしづくに ならましものを     石川女郎